こんにちはnanazero編集部です。

サーフィンは何度も何度も押し寄せる波を、超えて波が割れる場所(ピーク)までたどり着く必要があります。

そのためにはパドリングとドルフィンスルー(ダックダイブ)のスキルと練習が欠かせません。

とは言ってもダックダイブはサーフィン経験者でもむずかしいスキルで、ダックダイブが上手にできないと効率よく波をキャッチすることができません。

そこで、本記事ではサーフィンに適した波が割れる場所(ピーク)まで、効率よくたどり着くためのドルフィンスルー(ダックダイブ)のやり方を解説していきます。

1. ドルフィンスルーとは?

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ドルフィンスルーはサーフボードとカラダを海中に沈めて、波の下を潜る動作のことです。

ドルフィンスルーという名前の由来は定かではありませんが、イルカが水中に潜る様子から名前が付けられていると予想できます。

このドルフィンスルーができていないと、毎回波に押し戻されてしまうので、サーフィンに適した波の場所(ピーク)にたどり着くことができません。

またドルフィンスルーが上手にできないと、体力の消耗も激しいので、すぐに疲れてしまうことが多いです。

本記事で解説しているドルフィンスルーができるようになると、効率よく波の下を潜れるようになるため、疲れずにピークに辿り着くことができるようになります。

ぜひ参考にしてみてください。

1.1 ダックダイブとは?なぜドルフィンスルーじゃないの?

日本のサーフカルチャーでは「ドルフィンスルー」と言いますが、実は海外では「ダックダイブ Dack Dive」と言われることが一般的です。

ダックダイブとはその名の通り、アヒルが水中に潜るときの様子を言葉にしていますが、海外ではドルフィンスルーのことをダックダイブ(Dack Dive)と言います。 

なぜそうなったかは定かではありませんが、ドルフィンスルーは和製英語ですので、海外では意味が通じません。

そのため海外ではドルフィンスルーのことを「ダックダイブ Dack Dive」と言うようにしましょう。

2. ドルフィンスルーのやり方

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ドルフィンスルーは効率よくピークに辿り着くために必要なスキルです。しかし非常に難しいスキルなので、サーフィン経験者でも失敗することが多いです。

以下にドルフィンスルーの基本的なやり方をまとめているので、まずは基本をチェックしてみて、反復練習を行なっていきましょう。

2.1 自分の体重で沈められるサーフボードを使う

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ドルフィンスルーはスキルとテクニックが必要ですが、実は最も大事なポイントが「自分の体重で海中に沈められるサーフボードを使う」ことです。

どんなにスキルやテクニックがあっても、自身の体重でサーフボードを沈められなければ、ドルフィンスルーは物理的に不可能です。

例えば、ロングボードのようにボリュームの大きなサーフボードでドルフィンスルーってできないですよね。

スキルやテクニックも大事ですが、最も重要なポイントは自分の体重で沈められるサーフボードを使うことなので、その点を忘れないようにしてください。

2.3 沈める前にパドリングをしっかり行う

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ドルフィンスルーを成功させるためには、サーフボードを沈める前に前に進む推進力をつけておく必要があります。

そのためには沈める前にパドリングを行うことが大切です。

ドルフィンスルーで波に押し戻されてしまう多くの場合は、パドリングで前に進む推進力をつけていないことで起こります。

2.4 波のタイミングと場所を合わせる

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玄人であれ、初心者であれ、波とタイミングが合っていないとドルフィンスルーは成功しません。

波のインパクトゾーンと言われる波の力が集まる場所でドルフィンスルーをしようとしてもサーフボードごと持っていかれて、水の中で洗濯機状態でもみくちゃにされることもあります。

このような失敗を避けるためにも、ドルフィンスルーはタイミングと、潜る場所を見極める必要があります。

多くの場合、岸からピークまで真っ直ぐに進もうとして、波に跳ね返されドルフィン地獄になっている初心者さんが多いです。

海の波が押し寄せてくる場所では、基本的に「急がば回れ」が正解です。波が集まる場所ではなくて、波の力が弱い場所から遠回りしてピークに向かうようにしましょう。

2.5 レールを掴まないで押し込む

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ドルフィンスルーは海中に潜るときに、画像のようにサーフボードのレール(側面)を掴んでしまうことが多いですが、海中に沈めるときはレールを掴まないほうが少ない力で潜ることができます。

効率よく疲れずにドルフィンスルーを成功させたい場合は、レールを掴まずに押し込むのがオススメです。

レールを掴むのは、海中にサーフボードを沈めた後でも大丈夫です。

2.6 レールを掴まないと安定しない?

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レールを掴まずに押し込むことで、体力的には効率よくドルフィンスルーを行うことができます。

しかし、パワーのある波やインパクトゾーン付近でのドルフィンスルーを行う場合はサーフボードが吹っ飛ばされてしまうことがあります。

そのような場合はレールを掴んでドルフィンスルーを行う方が安全です。

大事なポイントは「効率の良いドルフィンスルー」と「掴んでホールド力を高めるドルフィンスルー」の2つを使い分けるようにしましょう。

2.7 頭、腕、膝、足も使って押し込むようにする

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ドルフィンスルーは頭、腕、膝、足を使って押し込むようにしましょう。順番としては

  1. 頭と腕を同時に押し込む
  2. 膝と足は若干遅れて押し込むイメージ
  3. 最後に足を使ってグッと押し込む

頭は水中に潜るための先行動作です。アヒルが水中に潜るときは必ず頭の方から重心を前にかけて潜ります。

その様子を自分のサーフボードと体で再現すると、疲れにくく効率よく海中にサーフボードを沈めることができます。

2.8 息を吐くと沈めやすくなる

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ドルフィンスルーでサーフボードと体を沈める時に、息を思いっきり吸って潜ろうとしていませんか?

実はドルフィンスルーで潜るときは息を思いっきり吸うよりも、息を吐いたほうが沈めやすくなります。

ただし息を吐くと苦しくなることもあるので、タイミングと自身の身体能力に合わせて行なってください。

2.9 サーフボードと体を並行にする

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ドルフィンスルーで波の下を潜っているときは、サーフボードとカラダを並行にすると波に押し戻されにくくなります。

海中ではサーフボードとカラダをなるべく近づけて、波に対して並行になるように意識してみましょう。

2.10 水上に浮上したら休まずパドリングを行う

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海中から水上に浮上したときは、なるべく休まずにパドリングを行うようにしましょう。

推進力を生み出し続ければ、波が続いても少しずつ前に進むことができます。

波に押し戻されても、波にまかれても、めげずにパドリングを続けるようにしてみましょう。

3. ドルフィンスルーが成功しやすいサーフボードの選び方

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ドルフィンスルーはサーフィン経験者でも失敗することはよくあります。なので失敗してもあまり悩まずに、練習すれば大丈夫と割り切って考えるようにしましょう。

とは言え、いくら失敗することが多くてもサーフボード選びを間違ってしまうと、ドルフィンスルーの反復練習はできません。

まずはドルフィンスルーを成功させやすいサーフボードの特徴を知っておきましょう。

3.1 ドルフィンスルーが成功しやすいサーフボード

  1. ノーズの先端が尖っている
  2. ノーズのボリュームが抑えられている
  3. 自分の体重に対して海中に沈めやすいボリューム値である

ドルフィンスルーが成功しやすいサーフボードは上記3つの条件を満たしているサーフボードです。

nanazero のEPSサーフボードはショートエッグ、レトロツイン、ミッドレングス、ロングボードのラインナップがあります。

ショートエッグ、レトロツインはボリューム値が小さく、女性の方でもドルフィンスルーがしやすい設計になっています。

またミッドレングスのMID01、MID02、MID03もノーズの先端が尖っていて、ノーズ幅もそこまで大きくないためドルフィンスルーがしやすい設計になっています。

EPSとウッドスキンを組み合わせることにより、軽くて扱いやすく、それでいて丈夫なサーフボードになっているので、ドルフィンスルーの練習にも向いています。

4.ドルフィンスルーがうまくいかない理由

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  1. ドルフィンスルーができないサーフボードを使っている
  2. ノーズが丸いサーフボードを使っている
  3. ドルフィンスルーの基本を練習していない

4.1 ドルフィンスルーができないサーフボード

ドルフィンスルーのスキルとテクニックを持っていても、自分の体重では沈められないサーフボードを使っているとドルフィンスルーはできません。

自分の今のスキルとテクニックでも沈めやすいサーフボードを選ぶのがドルフィンスルー上達のコツです。 

4.2 ノーズが丸いサーフボード

サーフボードはボリュームだけが海面からの浮力を決める訳ではありません。サーフボードの形状も大きく関係しています。

例えばミニシモンズタイプのサーフボードはノーズが丸くなっているのが特徴です。こういうサーフボードは全体のボリューム値は抑えられていますが、ノーズから沈めることが難しいため、ドルフィンスルーの成功率は下がります。

4.3 ドルフィンスルーの基本が間違ってるパターン

ドルフィンスルーは陸上で練習することがむずかしい動作です。そのため海で沢山練習するのが上達の秘訣になります。 

上記で解説した基本のやり方を実践すると、うまくいく可能性がグンと高まります。

5. まとめ

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  1. ドルフィンスルーはサーフボードとカラダを海中に沈める動作
  2. ドルフィンスルーは和製英語、海外では通じない
  3. ドルフィンスルーの基本動作を練習しよう
  4. ドルフィンスルーが成功するサーフボードを使おう
  5. ドルフィンスルーが失敗するのは理由がある

以上、サーフィンのドルフィンスルーのコツや覚えておきたいことをまとめました。参考にしてもらえたら嬉しいです。

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記事を書いたヒト

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ヒガシーサー(@higashisacom)サーフィン歴20年。独学で上達しなかった経験から、科学的メソッドに基づいて練習する方法を実践。たった3ヶ月で上達できた方法を一般サーファー向けに分かりやすく解説している。Instagram フォロワー数 34,000人、YouTube チャンネル登録者数 16,000人。
8月 05, 2023